日本独立党

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アベノミクスの矛盾

   安倍首相は、経済優先と言っているが、アベノミクスの成果とは何だろうか。よく言われるのは、民主党時代よりも株価は二倍になり、失業率が低下して有効求人倍率が上昇し、上場企業の収益が過去最高になった事などであろうが、株価が上がったのは、日銀が「異次元の金融緩和」で金融市場に金をばら撒き、GPIFが株を買いまくっているのだから当たり前の事であるし、失業率が下がっているのも、そもそも少子化によって生産年齢人口が減り、女性の労働参加や非正規雇用が増えているのであるから当たり前である。また上場企業の過去最高収益は、上場企業の増加や法人減税、海外子会社からの収益が要因とされるが、大企業が幾ら儲かっても、労働分配率はむしろ下がっており、労働者の実質賃金はほとんど上がっていない。我が国の株式市場は、既に外国人持株比率が三割を超えているため、株高は一部の外資や投資家に莫大なキャピタル・ゲインや配当をもたらす一方で、企業の利益は労働者に還元されず、長期的な設備投資は伸び悩んでいる。

   本来、安倍首相の経済政策における最優先課題は、「デフレからの脱却」であったはずであるが、日銀による「異次元の金融緩和」は、実体経済に対して無力であることが露呈した。デフレから真に脱却するには、家計消費と設備投資を促さねばならないが、上述した様に実質賃金は上がらず、設備投資は低迷している。その原因は、我が国の大企業が潤沢な内部留保を抱えているにもかかわらず、外資を始めとする株主の利益が優先され、賃金や設備投資に金が回らないからだ。

   さらに家計消費と設備投資に加えて、政府は財政支出を増やすことで、総需要を拡大する必要があるが、周知の様に、安倍首相は郵政民営化や農協の解体を推し進めることで、我が国の金融市場を外資に明け渡し、政府の国債発行による資金調達を困難にしている。
   つまり、アベノミクスは、岩盤規制の撤廃と称して、我が国の国民資産を外資に売り渡し、本来の目的であったデフレからの脱却のための基盤を根本から掘り起こしているのである。